2012年3月19日月曜日

先週末Part1

先週末は、金土日と建築関係のイベントに参加する機会がありました。


まず、16日金曜日夜、建築家坂茂(ばんしげる)さんの講演会がSTVホールであり、お話しを聞いてきました。


坂茂さんという名前を聞いても建築に詳しい方以外は、あまりご存じないと思いますが、国内外を問わず活躍されている建築家です。私も大学で建築の勉強を始めた頃、坂さんの住宅(2/5Houseという住宅)に魅かれ、一時期坂さんの作品集ばかり見ていた記憶があります。そんな事もあり、はじめて生で坂さんのお話を聞ける今回の講演会を、とても楽しみにしておりました。


「作品作りと社会貢献の両立をめざして」というタイトルの講演会でした。


坂さんはシンプルで軽やかな白い建築物を作る一方、紙管(紙で出来た筒状の材料。イメージとしてはサランラップの芯棒を巨大にしたようなもの)を利用した建築を手掛けており、それが現在は坂さんの建築を語る上で、欠かす事の出来ないキーワードとなっています。また、坂さんはボランティアで、難民キャンプや、災害が起こった場所での仮設建築物の活動に、熱心に動かれている建築家でもあります。去年の東日本大震災時にも、真っ先に現地に向かわれ、避難所内において問題となるプライバシーの確保の為に作られた、簡易式間仕切りシステム(これも紙管を利用されています)の設置活動をされていました。現在はそのような社会貢献活動が、坂さんの建築活動の柱となっていると言っても過言ではありません。


お話の終わりには、阪神淡路大震災時に神戸の避難所に建てられた紙管の教会(一時的な目的で作られた建築)が、仮設物であるにも関わらず、壊すのはもったいないという事で、海外の災害地に移築され現在も使われているエピソードを紹介し、人に愛される建築作りを目指しているという事でした。


坂さんの話を聞いて、人に愛される建築作りという点が、自分が感じていた事に近く、とても参考となりました。また、災害地での建築家(建築士)としての活動も、建築の専門家として、災害時に自分に何が出来るか、また災害時以外でもどのような社会貢献が出来るかを考えさせられ、自分にとってとても有意義な講演会でありました。


昨年、テレビで見ただけですが東日本大震災を目の当たりにし、やはり日本は地震国である事を再認識し、いつ襲って来るかわからない災害に対する備えを日頃からしていかなくてはならないと感じます。
私は、建築という仕事をしておりますので、地震というキーワードは切り離せないものです。建物の耐震性向上はもちろんですが、もし災害が起こった時の建築の専門家としての活動も、日頃からイメージしながら建築活動をしていきたいと思います。


最後に余談ですが、そんな事もありまずは自分が住む北海道の地震に対する知識を持とうと思い、「北海道の地震と津波(北海道新聞社発行)」という本を一昨日買いました。現在読んでいる途中ですが、なかなか興味深い内容の本となっておりますので、是非皆さんも読まれてはいかがでしょうか。

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